dimanche 18 novembre 2012

金粉ショー / 大駱駝艦 @ la maison de la culture du Japon

最近は嬉しいことに、パリで舞踏の公演が毎週のようにありますが、去年に続いて今年も大駱駝艦パリ日本文化会館にやってきました!!

去年のパリ公演前回の記事)、 「おままごと」と「灰の人」が大好評で、フランス人の舞踏を初めて観たという友だちも、大絶賛してました。今回は日本文化会館の15周年をお祝いした、特 別の公演。世界中で初めて劇場での、金粉ショー。金粉ショーいうのは、白塗り舞踏以前のもので、資金集めのためにキャバレーで行われていた、当時の若いダ ンサーたちのイニシエーションでもありました。もちろん、全身金粉で塗られて、キラキラです。キャバレーの閉鎖とともに、公演される場所もほとんどなく なっていき、今では名古屋の大須で毎年行われてる、大道町人祭で披露されるのみ。今回のは当時のようなのもではなく、舞踏の振り付けを加えた、舞踏仕立ての金粉ショー。そして公演の最後には大駱駝艦を率いる麿赤兒のトークショーもありました!!



大筋のストーリーは、麿赤兒演じる女子高生と女の子の親友と、男子学生との三角関係。男の子の熱心に見ていたモネの画集に春画が混ざっていて、びっくりしちゃうという展開。そこに、回想シーンのように、きんきらきんに塗られたダンサーたちが登場してきます。



麿 赤兒は、ストーリーには昔の自分の経験を織り交ぜた物語を、そして女子高生を演じたのは、なってみたかったからだと語ってました。そして、金粉ショーには 制約があって、物足りないという感じもする。白塗りのほうが広がりがあって、面白い。だから、お客さんに金粉ショーのが、面白いと思われたら困るんだけ ど、ということも話していました。また、当時金粉ショーをして、各地のキャバレーをまわっていたときの楽しいエピソードや、そのときに学んだこととして、 いかにお客さんを飽きさせない方法などをあげていました。金粉ショーだけではなく、この面白いトークショーでも、舞踏、大駱駝艦そして麿赤兒ファンがかな り増えたと思います!



パ ンフレットみたときは、金粉ショーって私は全く初めてのものだったので、何だか豪華だけど、いつもよりもっとへんてこで、フランスの人たちにど う映るんだろうって、少し心配もしてました。でも、思ってたより、ずっとずっとかっこよくて、体を乗り出して観てしまってました!!始めは赤い柱だったも のが、正面に動かされて屏風になって、そうかと思えば、天井から大きな春画がどでんとでてきたり、しかけもさることながら、おどりは息つく暇も与えないほ どで、めまぐるしい展開は、終わったときにすがすがしい爽快感がありました!



白塗りで着物姿の麿赤兒は、立っても座っても、ほんとにかっこいい!!日本的な不思議な魅力で、フランス人からも人気が高いのが分かります。世界中で舞踏公演をもっともっとしてほしいです!来年も楽しみです。

http://www.vogue.co.jp/blog/taco/archives/108

samedi 3 novembre 2012

Sous Apparence / Marie-Agnès Gillot @ opera palais galenier

costumes/ Walter Van Beirendonck

久しぶりのオペラ座でのバレエ。ウォルターが衣裳をしているということで、どんなものになるのか、ちょっと期待してたのは確かだけど、想像してたよりずっとぶっとんでて、衝撃的なものだった。



オペラ座というクラシックをイメージする場所での、着ぐるみのような、ふわふわの衣裳。ダンサーの表現の要の”手”も出ない木や、顔までかぶってるプードルみたいなまるまるの生き物そして、もやもやした、人間の闇の部分が泡のように溢れてきてる影みたいなものまで。彼らは、確実に動きに制限がかかる。振付家ありきの衣裳担当、ダンサーたちの動きに対して過剰な妨げにならないような、ある程度自由な動きができるようなものが求められているもんだと、思い込んでいたので、この衣裳ありきの振り付けがもとめられるようなものを作るということ自体が驚きだったし、このカラフルな衣裳を、荘厳で、格式高い、パリのオペラ座で披露しているこのちぐはぐ感が爽快だった。
でも、ダンサーたちの動きより何よりも、どうしてもこの着ぐるみみたいな衣裳にばかり目がいってしまって、衣裳が食ってしまっていた気もしないでもない。


 




新しくて面白いものを受け入れるという柔軟な人たちが、こういった固そうなところにもいることに、オペラ座に対する自分の印象もすっかり変わってしまった。



着ぐるみの場面から続くのは、 上半身は蛍光色のロープのみ、というかなりセクシャルな衣裳のダンサーたちが大勢出てくる。そして、舞台装置も両側がビルに変身して、その間をダンサーたちが、走り込んでそのスピードの勢いを利用してそのままつぎつぎと滑り込んで行く。