jeudi 21 juillet 2011

...como el musguito en la piedra, ay si, si, si... / Pina Bausch @Théâtre de la Ville

世界中にファンがいて、誰からも愛されるドイツの振付家、ピナ・バウシュ。
今月、とうとう、ピナのダンスをパリ市立劇場で観ることができました!!
2009年のピナの遺作となってしまった、
《...como el musguito en la piedra, ay si, si, si...》(石の上のコケのように)です。
ピナ・バウシュ振付/演出、ヴッパタール舞踏団によるダンス。
私は、これが初めてでした。

ピナのダンスの評判と人気は、以前からよく耳にしてました。
ヴィム・ヴェンダースが撮った彼女のドキュメンタリーもパリで公開されて話題になっていたのは、つい最近のこと。

 映 画は、劇場じゃ絶対観ることのできない、舞台の中まで入っていった映像や、屋外でのダンスは、すごく面白かったのですが、それ以外は、いわゆるドキュメン タリーの枠をはずれないもので、ピナの魅力を十分と味わえわけでもなく、少しもの足りないなと思っていたところでした。


仕事終わりの夜8時半開演。お客さんもいつもより賑やかな感じのしてた劇場。


映画で見た人たちばかりの登場だったのですが、全員が全く別人のよう。
これまでいろいろなダンスを観てきたのですが、こんなにもダンサーの人たち個人のひとり一人違った表情が感じとれ、代役を立てることができないほどにできあがった役を演じていると思えるものには出会ったことがないです。
そして台詞があったりしてダンスでもなく、でも演劇でもない、タンツテアターと言われる舞台が、こんなにも面白いなんて思いませんでした!!


いろんな演出があるのも、ピナのダンスの特徴。土や大きな木を運ぶ女性、コップの水でびしょびしょになったり、ぷーってはき出したり、食事をしだしたり、フルーツを観客にプレゼントしたり。

全員が出てくるこの場面、みんな寝っころがってくっついて、
すごくすごくかわいかった!
ダンスを観ていて、かっこいー!って興奮することはあっても、こんなにやさしい気持ちになって、心細くなって、少しさみしくなったり、今度はおかしくて笑ったりっていう、自分のなかでころころと気分が変わっていくことも、初めてでした!!

映画とダンスを観る順番を私は間違えたと気づきました。
ダンスは、やっぱり劇場で観ないとぜんぜん分からないし、
映画は、ダンスを知ってる人が、もう少し奥の方までのぞきたいなという人たち向けだと思いました。

今回のダンスで、もうピナのダンスのとりこになってしまった!!
来年のチケットももう予約したし、今からほんとに楽しみ!!